「象は鼻が長い」などの団体全体を描写する時、実際に見ている鼻は話者が頭の中に持つ鼻というイメージと調和しないから「長い」と感じる。例えば「象は鼻が長い」の場合、一般的にこの規準であるイメージは動物全体や哺乳類全体ではないので、種の規準とは言えない。そして、「象は鼻が長い」と言う時、別に鼻の長さと太さを比較しているわけではないから、比較規準とも言えない。むしろ、「象は鼻が長い」と言うのは、頭に持つイメージは人間の鼻であり、人間の鼻に比べて象は鼻が長いと意味を表す。同じように「人は手が長い」とか人間全体に言及しようとしたら、規準は人間だからおかしく聞こえる。このような比較文で隠れた規準は人間であるから「人形の規準」と筆者は名付けた。
これでは、しばらく『ことばと文化』を休止して、『日本を考える五つの話題』に戻します。
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